:NO.64『はたらきたい。』

hiroki-u2008-06-16

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はたらきたい。 (単行本(ソフトカバー))
ほぼ日刊イトイ新聞 (著, 編集), 糸井重里 (監修)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4902516179/cg0853-22/ref=nosim/
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[ 8点 ] ※10点満点中
金曜日に有給休暇を取って、この本を読みました。はっきり言って行動が矛盾してたりしますが、いいんです。

まず、「みうらじゅんに訊け」のコーナーがスゴすぎます。P.49〜P.51だけ立ち読みするだけで、この本の価値の50%は消化できるかと思います。中身を言いたいですがこればっかりは読んだ方がいいと思いますので・・・。
(いや、もちろん、おふざけパートです。)

本題はというと基本的に、糸井重里と誰かの対談形式。心に引っかかったところを少々。

寿  今って、いろんなメディアが、ことばで悩みをまとめてしまうんですよね。
   「時代の悩み」とか「これからの課題」とかって。
糸井 それにひきづられちゃうのがいちばん困るんです。
寿  それを考え始めたって、わかんないですよね。それより自分の目の前にあることを何とかしなきゃ。
糸井 そうそうそう。要するに、余計な幻想に取り巻かれて、ぐるぐる目を回しちゃうっていうのは、もったいないのひと言なんですよ。
寿  だから、まずは、自分のことを。

だから、まずは、自分のことを。時代が〜、なんて言ってないで!!

矢沢 うーん・・・・さっきも言ったように、僕は勤めたことがないから、はっきりした就職論というのは、正直、わからない。俺は言いたいことを言って、やりたいようにやってきたから。「絶対、上に行くんだ」っていうのしかなかった。でも、今の人たちは、「えらくならなくてもいい」とまで言うわけだよね。プライベートを大事にしたいとか、会社に縛られたくないって言う。それもまあ、ひとつの人生だとは思う。
糸井 そういう生きかたもあるよね。
矢沢 あると思うんだよ。ただ、ね、これは矢沢が勝手に言ってることだと思って聞いてほしいんだけど。その人が四十になっても、五十になっても、果たして同じスタンスを貫けられるんだろうか?
(中略)
「わたしたちグレイトだったね」って、間違いはないと言い切れる? その人は、俺に言うかもしれない。「放っておいて、自分の人生だから」。そう言われると、俺も、もうこの歳だから、いろんな生きかたを見てるし、いろんな生きかたがあっていいと思う。でもね、ただひとつだけ、僕が思うこと。これは、ただの僕のポリシー、僕の持論だと思って聞いてほしい。僕はこういう人間だからという意味であえて言うけど、「それを絶対あとで、人のせいにしちゃダメだよ」というのは、言っておきたい。あとで、国のせいにしたり、まわりのせいにしたり。わかる? これはダメだよって。これは約束違反だからねって。それは、彼らにだけ言ってるわけじゃなくて、俺、自分にも言ってるの。後で自分の生きかたに対して後悔しちゃダメだよ、と思ってる。その上で、いろんな生きかたがあって、いいんじゃないかなと思ってるのね。いろんな生きかたがあっていいよ。自分の時間を大事にするのもわかるよ。わかるけど、将来結婚するかもしれないでしょ。子どもができるかもしれないでしょ。子どもができたら、金かかるよ。それでも、そのスタンス変えないんだったら、それも立派なひとつの生きかただと思う。だけど、条件は、人のせいにしちゃダメだよ。まわりのせいにしちゃダメだよ。そして、今、言ったことは、俺もそっくりそのまま、自分に問いかけるから。
糸井 うん、いや、すばらしい就職論だと思う。

永ちゃんはグレイト、これ真実。

詳しそうだったり、大事そうだったりする地図よりも、
遠くの灯のほうが、人を力づけられるように、僕は思う。

まさにそんな本でした。

就職学生中の皆さんも、人生をちょっと振り返ってみようかななんて思ってる人も、そんなこと何にも考えた事もない人も、ちょっと立ち止まって「はたらきたい。」を考えてみるのもいいかもしれませんね。

はたらきたい。

はたらきたい。