:NO.73『グーグルに勝つ広告モデル』

hiroki-u2008-07-12

***********************************************************************
グーグルに勝つ広告モデル (光文社新書 349) (新書)
岡本一郎 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334034527/cg0853-22/ref=nosim/
***********************************************************************

[ 6点 ] ※10点満点中
ビバ、グーグルマネー!
Googleをはじめとするインターネット広告でのもうけのカラクリ。
Google好きにはたまりません。

マスメディアの本質は「注目=アテンション」の卸売業。一方、Googleはアテンションを売らずにその一歩先のインタレストを集めている。そのため、アテンションよりも広告主に対して歩留まりが高いとのこと。

グーグルというのは不思議な会社で、何も新しいコンテンツをクリエイションしません。彼らは自分たちのミッションを「世の中の情報を整理しつくす」と定義していますが、本当にそのとおり、整理するだけで何も生み出していないのです。
そういう会社の時価総額が10兆円を超えているということを、我々はどう考えたらいいのでしょうか?
端的にいえば、社会全体が、膨大になりすぎたコンテンツや情報を整理することに対して、高い付加価値を見出している、ということなのです。
これをミクロ経済学的にいえば、一人ひとりの個人がこれまで情報の整理にかけていたコストを、グーグルが削減しているということになります。

万人に平等に与えられた「時間」に価値を見出す。「時間を売る」ということが、これからのビジネスにおいては非常に重要なポイントとなるようです。

そういったことを踏まえて、Googleをはじめとするインターネットに対抗する、新聞、TV、ラジオ、雑誌のマスメディアの在り方、今後の進むべき道が書かれています。

とはいうものの、日本のTV局は儲かってるしなぁ。そもそも既存のしくみで儲かりまくるが故に、新しい戦略に打って出ることができないジレンマを抱えてるんでしょうね。タコが自分の足を食べてしまっちゃ元も子もないというのは分かるんだけど・・・。ただ、既存のマスメディアにとって、非常に経営判断の難しい時期を迎えていることだけは言えそうです。

グーグルに勝つ広告モデル (光文社新書)

グーグルに勝つ広告モデル (光文社新書)