:NO.78『空の中』
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空の中 (角川文庫 あ 48-1) (文庫)
有川 浩 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4043898010/cg0853-22/ref=nosim/
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[ 8点 ] ※10点満点中
高度二万での人間と未確認生物(白鯨)との出会い。(ラピュタかよ。)
あ、またSFだ。別に狙い撃ちはしてません。
作者は図書館戦争で有名な有川浩。
登場人物は、アニメ化狙ってるのかというくらい分かりやすい個性的な設定。
- あまり喜怒哀楽を出さない主人公の高校生。
- その幼なじみで元気はつらつな少女。
- どこか抜けているような感じがしつつも鋭い考察で物語をひっぱる若き調査官。
- ツンデレ度満開の女性イーグルパイロット。
- 父親を未確認生物が原因で亡くしたことで彼らに敵対することになり、可憐で清楚だがその内面に闇を抱える美少女。
- そんなみんなを一歩引いて、人生を背中で教える田舎のじいさん。
てな具合。
それから、目次が面白く、
エピローグ 早春
第1章 子供たちは秘密を拾い、
第2章 大人たちは秘密を探し、
第3章 秘密は高度二万に潜む。
第4章 人々はそれを裏切って、
第5章 子供は戻れぬ道を進み、
第6章 誰も彼もが未来を惑う。
第7章 混迷は不意に訪れるも、
第8章 秩序の戻る兆しはそこ、
第9章 最後に救われるのは誰か。
プロローグ 盛夏
特別書き下ろし 仁淀の神様
最後は"字余り"って感じでしょうか。キチンと10文字ずつの題名になっています。この題名のように各章が流れるように続き、ドンドン先が気になって途中で辞められずに一気に読み終えました。
『魔女の宅急便 ~やさしさに包まれたなら~ 【Sotte Bosse】』をiPodで聞きながら読んでいたので、なんとも宮崎駿的イメージがどうしても頭に残ってしまいます。でも、エンディングの突き抜ける爽快さは、共通するものがあるような気がするなぁ。
また、以下のAmazon書評には思わずやるなぁと。同意。
この最終章「仁淀の神様」が、暖かい涙がいっぱい出てしまう内容です。
Amazon書評
白鯨とちがい、短い命しか持ち得ない人間も、こうやって無限につながって
いくんだったら悪くないなって思えました。
SF小説ではありますが、本題は純粋な少年・少女の大人への成長の一歩が書き記されています。楽しく読めましたのでオススメ。
- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/06/25
- メディア: 文庫
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