:NO.102『タクシー王子、東京を往く。』

hiroki-u2008-09-14

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タクシー王子、東京を往く。
 ―日本交通・三代目若社長「新人ドライバー日誌」 (単行本)
川鍋 一朗 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/416370180X/cg0853-22/ref=nosim/
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[ 6点 ] ※10点満点中

テレビに出てたのを一度見たことがあって、ちょっと気になったので読んでみました。
著者は日本交通3代目社長。祖父が創業者で、本人も慶応幼稚舎からそのまま慶応大学までエスカレートの絵に描いたようなボンボン。その出自の良さが写真にも出ています。

気になったのは、日本交通が多角化に失敗して大リストラして本業回帰、業績回復する過程だったんですが、本書は、タクシー王子こと3代目社長が 1ヶ月タクシーに乗って現場体験した”ドライバー日誌”となっています。読み始めはあれっと思いましたが、タクシー業界ってこういうのなんだって、分かって結構楽しめました。

まず、客単価。

     ◆客平均単価
       ・流し  =1,400円
       ・乗り場 =2,300円
       ・無線  =4,000円
       ・チケット=6,300円

上記の通り、チケットパワー恐るべしといったところか。ま、そうだろなー、会社の経費で乗るなら単価も高くなるわな。

でもって、タクシー運転手の1日の最低レベルは、300km走行、30回営業だそう。毎日300kmは過酷だよなー。車の運転があんまり好きでない自分には、とてもじゃないけど、無理な仕事だなと感じました。

次に、カーナビの立ち位置。

先輩ドライバーがこの社長にアドバイスした中で、「カーナビはあくまで現在地の把握ぐらいにしていただいたほうが賢明です。」と言っていたのが気になった。
タクシーのドライバーからしたら、まだまだカーナビは発展途上なんでしょね。お客様を乗せて、カーナビとにらめっこしてたら、「大丈夫かよこの運転手?」って思われちゃうもんなー・・・。
タッチパネル操作に音声認識を組み合わせて、目的地のインプットを迅速に行えるソリューションがもっともっと必要なんだなと感じました。

で、日本交通のデジタルGPS無線システムって、どこのメーカーだろう。気になるなぁ・・・。

日本交通・三代目若社長「新人ドライバー日誌」 タクシー王子、東京を往く。

日本交通・三代目若社長「新人ドライバー日誌」 タクシー王子、東京を往く。