:NO.125『プラネット・グーグル』

hiroki-u2008-11-12

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プラネット・グーグル (単行本)
ランダル・ストロス (著), 吉田 晋治 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140813229/cg0853-22/ref=nosim/
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[ 6点 ] ※10点満点中

まぁ、ふつう。真新しいことはそれほどなし。だいたい知ってるグーグルの歴史をコンパクトにまとめた感じ。

ジョン・バッテルの「ザ・サーチ グーグルが世界を変えた」やデビッド ヴァイスの「Google誕生ガレージで生まれたサーチ・モンスター」あたりをまだ読んでない人はそっちから読んで、その後のグーグルの動向についてはコレで補足ってところでしょうか。

良くも悪くも社会に対して影響力を持ってしまったグーグルはもはや公共企業と言える。社是の「悪事を働くな」とは、悪意をもって公平さを欠くなという意味だろうか・・・。つまりは、情報を"整理"し尽くすのがグーグルの役割であり、あくまでランク付けはアルゴリズムによる"整理"の一部分であるというだろう。そして、ランク付けとは"Webの価値"を意味するのではなく、単なる"人気順"でしかないものだ。
その思想は、グーグルブック検索(書籍のデジタル化)を実施する上でのグーグル責任者の言葉に現れている。

あまりにも膨大な書籍の中でユーザーにとって価値がありそうなものに絞ってデジタル化するという、一番簡単にコストを削減できるやりかたをグーグルが敢えてとらなかったので、委員会を設置して選ばせたらどうかと問われて・・・、

「われわれは人々にどの本がどの本よりも価値があるなどと判断させたくない。だからそんな無駄なことはしない」
− グーグルブック検索プロジェクトマネージャー ダニエル・クランシー

と答えている。

ますますグーグルの動向から目が離せない。

プラネット・グーグル

プラネット・グーグル