:NO.13『クラウド化する世界』
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クラウド化する世界 (ハードカバー)
ニコラス・G・カー (著), Nicholas Carr (著), 村上 彩 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798116211/cg0853-22/ref=nosim/
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[ 7点 ] ※10点満点中
"電気"が普及していった歴史をなぞるように、"コンピューティングパワー"も普及していきますよというお話。
かつてのアメリカでは、各工場内に小型発電所が設けられ、そこで生み出した"電気"をその工場内で消費していた。技術革新(直流から交流へ)によって、"電気"の長距離伝達が可能になり、小型発電所は姿を消し、今日の大型発電所が勃興していく。
これからの"コンピューティングパワー"についても同じ事が言えて、家庭のPCで計算させるんじゃなくて、クラウドなあちら側での処理が当たり前になっていくんでしょうね。(ていうか、もうなってるしね。)
でも、自分のPCがシンクライアントになっちゃうのは、一抹の寂しさを感じてしまいます。アメリカの工場経営者も小型発電所が無くなった時は、こんな思いをしたんでしょうか。
(と言いながら、昨今のエネルギー事情は、太陽光発電で小型化、分散化を辿っているし、歴史はわからんもんだなぁ・・・。)
我々の過去と運命はソフトウェアコードに記入されている。さて、全世界のコンピュータが接続されて、「一つの機械(ワン・マシン)」となるとき、我々はついにチャンスを与えられるか、少なくとも誘惑にかられるだろう。すなわち、そのコードを完成させようとするのだ。
という最終章の言葉は、なんとも哲学的だ。
- 作者: ニコラス・G・カー,村上彩
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/10/10
- メディア: 単行本
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