:NO.16『ルポ 貧困大国アメリカ』
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ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書) (新書)
堤 未果 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004311128/cg0853-22/ref=nosim/
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[ 7点 ] ※10点満点中
合理主義に基づいて上手くいくと想定されて民営化したが、結果的に、不合理な世の中になってしまったアメリカ。医療・教育・戦争・・・。
オバマさん、これからタイヘンだな。
グローバリゼーションによって様変わりした"戦争"についての「世界個人情報機関」のスタッフのコメントが印象的だ。
「もはや徴兵制など必要ないのです」
「政府は格差を拡大する政策を次々に打ち出すだけでいいのです。経済的に追いつめられた国民は、黙っていてもイデオロギーのためではなく生活苦から戦争に行ってくれますから。ある者は兵士として、またある者は戦争請負会社の派遣社員として、巨大な利益を生み出す戦争ビジネスを支えてくれるのです。大企業は潤い、政府の中枢にいる人間たちをその資金力でバックアップする。これは国境を越えた巨大なゲームなのです」
たとえ対象が戦争であっても、コストダウンのためには大多数の"貧困"を利用して合理的に民営化するアメリカに恐怖すら覚える。
- 作者: 堤未果
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/01/22
- メディア: 新書
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