:NO.48『クルーグマン教授の経済入門』

hiroki-u2009-04-29

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クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫) (文庫)
ポール クルーグマン (著), Paul Krugman (原著), 山形 浩生 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480092153/cg0853-22/ref=nosim/
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[ 7点 ] ※10点満点中

読了。

新刊だと思ったら、結構昔の本。90年代初頭のアメリカの経済についての洞察。話し言葉で書かれた文体で読みやすさを狙っているのは分かるが、410ページずーっとそうだと逆にキツイかも。これには好みが分かれるところか。内容はまぁ分かりやすいんだけどね・・・。

番外編の"日本がはまった罠"だけ、えらいテクニカル。で、罠って、あぁ、「流動性の罠」か。そして結論、クルーグマン教授の提言する解決策は・・・、

だから、構造改革や金融拡大が必要なだけの需要をもたらすという説得力のある議論が展開できない限り、経済を拡大するための唯一の方法は実質金利を下げることだ。そしてそれをやる唯一の方法は、インフレ期待をつくりだすことだ。
もちろん、日本は何もしなくたってかまわない。
(中略)
政策的な動きが何もなくても、価格調整やいいかげんな構造変化がやがて問題を解決してくれるだろう。長期的には、日本はなんとかこの罠を脱することになる。でも一方で、長期的には、われわれみんななんとやら・・・・・・。

あ、インフレターゲット・・・。そういえば、クルーグマン教授がこの前謝罪されてましたね。経済って難しいなぁ〜。

◆「日本に謝罪」…かつて対日批判急先鋒の米ノーベル賞教授 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

◆流動性の罠

◆長期的には、われわれはみんな死んでいるか - 池田信夫 blog

クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)

クルーグマン教授の経済入門 (ちくま学芸文庫)