:NO.64『海の底』

hiroki-u2009-05-30

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海の底 (角川文庫) (文庫)
有川 浩 (著)
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[ 7点 ] ※10点満点中

「空の中」に引き続き、今度は海。

横須賀に巨大ザリガニの大群が襲来。いやぁ、おもしろかった。ま、内容はSFなんだけどそうなっちゃう理由がもっともらしくて、あり得るかもしれんと思えるとこがいいよね。

ザリガニといえば、小さいときによく川に入って水槽に溢れるくらい取ってた思い出があります。あれが1〜3mにもなったら、そりゃ一大事。しかもそいつらがコミュニケーション能力に優れていたら・・・。こっちがとっつかまえるどころか、ハサミでちょん切られてしまいます。きゃー・・・、というSF が売りではなく、思うに登場人物(もちろん、人間のね)の成長がうまく描かれているのがいいんだろうなぁと。特に悪ガキの中学生が良かった。ずーっと生意気な腹立たしいガキンチョで、最後の最後まで引っ張るけど、終盤からエピローグにかけての描き方には物語に救いがあって爽快な気分になれました。

陸・海・空の3部作のもうひとつ、陸の「塩の街」も読んでみようかな。

塩の街

塩の街

空の中 (角川文庫)

空の中 (角川文庫)

海の底 (角川文庫)

海の底 (角川文庫)