:NO.116『戦後世界経済史』

hiroki-u2009-10-18

****************************
戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書) (新書)
猪木 武徳 (著)
****************************

[ 7点 ] ※10点満点中

時間軸を戦後だけに絞っても、地域が世界となると内容は非常に盛りだくさん。個人的にバッファオーバーフロー・・・。

長期的な経済成長にとって重要なものは、政治と法律のフレームワーク。安定的な民主主義と、私的財産の所有権を認めるという法律がなにより重要であるとのこと。ソビエトをはじめとする社会主義国において、「勤労の励みとなる適度の報酬がない」、つまり、「私的財産の所有権がない」ことは経済成長にとって大きなハンディキャップなんだということを、国家レベルの実験として証明してくれた。

そういや、最近のジンバブエハイパーインフレは2ちゃんでもネタにされてたけど、たしかにあまりにも分かりやすく経済崩壊してるしね。ムガベ大統領の独裁政治体制で、白人大農場の強制収用による私的財産の没収・・・。ていうか、ここまで行ったら経済成長とか言う前に、生命の安全まで脅かされてる状態か。

戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書)

戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書)