:NO.95『急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則』

hiroki-u2008-09-06

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急に売れ始めるにはワケがある
 ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1) (文庫)
マルコム・グラッドウェル (著), 高橋 啓 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797338121/cg0853-22/ref=nosim/
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[ 8点 ] ※10点満点中

面白い。特に、「150の法則」がいい。

脳の大きさは何と関係しているのか? その答えはグループの規模だとダンバーは主張する。霊長類のすべての種を調べてみると、集団生活の規模の平均が大きくなればなるほど、新皮質も大きくなるという。
(中略)
ヒトが霊長類のなかで最大規模の集団をおくっているのは、複雑な社会調整機能を扱えるだけの大きな脳を思っている、唯一の動物だからだ。実際、ダンバーはほとんどの霊長類に当てはまる公式をあみだしている。この公式は、それぞれの種に特有の新皮質率ーーー脳全体の大きさに対しての新皮質の占める割合ーーーと呼ぶものと結び合わせて、その霊長類が最大どれくらいの規模の集団生活を営んでいるかを算出するものである。新皮質率をホモ・サピエンスにあてはめると、147.8人ーほぼ150人ーという結果が出る。

生物学的にヒトは、150人以内のコミュニティでしか真正な社会関係を結ぶことができないんだって。

この150の法則を知ってか知らずか、あるアメリカの企業は、150人を超えるたびに新たな工場を新設して、制度的に150人を超えないようにしているところもあり、結果、この企業、かなりの高収益企業となっているみたい。

管理、営業、調達、生産等機能部門がそれぞれセクショナリズムに陥らずに、全体最適を考えて仕事をしていくためには、150人ってのが限界って言われると、なんとなく、そうかなーって妙に説得性がありました。たとえば、150人以内の場合だったら、営業のAさんが苦労してるんだから、力になってあげようって感じる場面が、150人超の場合には、営業本部があんなこと言ってる、しかたがねえなー・・・といったことになるのかな。個と個に対して、組織と組織でしか繋がれない脆さといった感じでしょうか。

ということで、マーフィの法則よりは知っておいて損はないと思います(笑)

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)

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