:NO.27『貧困のない世界を創る』
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貧困のない世界を創る (単行本)
ムハマド・ユヌス (著), 猪熊弘子 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415208944X/cg0853-22/ref=nosim/
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[ 7点 ] ※10点満点中
ソーシャルビジネスを展開することによって、今の資本主義のあり方に警鐘を鳴らしている。
内容(「BOOK」データベースより)
人の思いやりと自由市場の力学を融合させ、社会問題を解決する新しい企業、「ソーシャル・ビジネス」とは?その壮大な構想と巧みな実践を情熱豊かに綴る。2006年度ノーベル平和賞受賞後初の著作。
↓アマゾンのレビューの"タイトル"が上手いこと書いてるなーと感心。
>最貧国とも呼ばれたバングラデシュからこのような人物が出てくることに、新たな未来を感じた。
>資本主義システムのmissing pieceとしてのソーシャルビジネス
貧困を撲滅するために、ソーシャルビジネスを立ち上げた。資本主義では、私企業はゴーイングコンサーンと自らの利益の最大化を目的としているのに対して、ソーシャルビジネスは、"社会的利益"を目的としてる。
じゃあ、その"社会的利益"って何なのか?
おそらくは、どちらも社会をより良くしていこうという根っこの部分は同じでも、私企業が、部分最適を目指すことによって実現しようとしているのに対して、ソーシャルビジネスは、どこまでも全体最適を目指しているんだろうな。そういう意味で"社会的利益"と呼んでいるのではないだろうか。そして、悲しいかな私企業は、たまに部分最適の暴走を遂げることがある。
ムハマド・ユヌスはこう言っている。
私たちは皆、個人の自由の何らかの部分を犠牲にすることが、私たち自身の安全と安心、長期の幸福を高めるために必要なときがあるのもわかる。それはまさに私たちが道路上の交通規則を持っている理由である。もちろん、赤信号で車を止めなければならないと、私の個人的な自由は少しばかり減少する。しかし、信号がまったくなければ、運転するのは非常に危険なものになるだろう。
大量消費社会に対して、未来の人類や発展途上国の人々にツケを回してはならない。人類はこの世界にもう少し赤信号を増やしてもいいんではなかろうか。
『貧困は博物館に。』彼の闘いはこれからも続く。
[追記] 日本に来てたんだ。
◆404 Blog Not Found:ムハマド・ユヌス語録
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51188449.html
- 作者: ムハマド・ユヌス,猪熊弘子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/10/24
- メディア: 単行本
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