:NO.40・41『暗愚なる覇者』
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暗愚なる覇者〈上・下〉―小説・巨大生保 (新潮文庫) (文庫)
高杉 良 (著)
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[ 6点 ] ※10点満点中
ま、良くも悪くも、お決まりの高杉節でした。
うーん、良い方向に考えると、「働くの意味」とか考えさせられると言えるかも・・・。
あと、一企業の成長だけじゃなくて業界、国の行く末を憂う志とか、なんか坂本竜馬に通じるデカさを感じるのには手っ取り早いか。
でも、この主人公、会社を辞める、辞める、言いすぎ。そして、いくらなんでも彼の上司弱すぎ。常に全力で慰留。なんぼ主人公強いねんと思う。あまりに脱サラリーマン的なんで、ちょっと辟易です。おまけにストーリーがタイトル通りにあまりに陰鬱。主人公は明るいんだけど、周りの暗愚さが際立ちすぎて凹む。
結論⇒高杉節の良さは、サラリーマンな読者に「よしっ、明日からいっちょやったるぞっ!」という反骨心によって明日への活力を与えてくれるところにこそ良さを感じていたので、その点があまりの暗愚さに掻き消されてしまって残念に尽きる。
- 作者: 高杉良
- 出版社/メーカー: 新潮社
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