:NO.67『超ガラパゴス戦略~日本が世界で勝つ価値創出の仕掛け』

hiroki-u2009-06-10

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超ガラパゴス戦略~日本が世界で勝つ価値創出の仕掛け (単行本)
芦辺洋司 (著)
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[ 7点 ] ※10点満点中

へぇー、"超"がついてる。ということで気になったので読了。

ガラパゴスといえば日本の高機能ケータイが世界で通用しないことを揶揄する意味で用いられていたが、どっこいこちらはそれを強み(コア・コンピタンス)に変えて日本再生しちゃおうぜという本。島国ニッポンの再生のバイブルだって。

で、このガラパゴスには"良いガラパゴス"と"悪いガラパゴス"があるんだって。"良いガラパゴス"とは、世界の市場に適応でき、そこで発展できるガラパゴス化。それを戦略的に生み出そうというわけ。じゃあ、それをどうすればいいかというと、基本的には国内に残すものと海外に出すものの選別だという。いわゆる選択と集中ってやつかな。国内に残す部分はブラックボックス化して価値創出のキーパーツにする。しかも、残す部分はより日本固有の部分であるほうが強みになる。あれ?これってブルーオーシャン戦略とどう違うんだろ?ま、いっか。
とにかく、"超"がつくからいっか。

で、結局のところ以下のようにぶっちゃけている。

しかし、多岐にわたる個々のビジネスの課題については、便利な「汎用解」なるものは存在しないというのが真実である。それぞれの部門に従事する人々の今後の努力により、それを探し出してもらうしかない。

まぁ、身も蓋もない当たり前の事実なんだけどね。
「汎用解」ばかりを解く練習を学生時代にせっせとしてきた日本のサラリーマンに果たして解けるのか。そこが真の意味でポイントだったりして。

著者は日立コンサルティング取締役。2008年度7,000億円超の最終赤字になった日立製作所をどう再生させていくのか見てみたいなぁ。Beyond Galapagos!!

[ご参考]
◆超ガラパゴス戦略 | 日立コンサルティング

超ガラパゴス戦略~日本が世界で勝つ価値創出の仕掛け

超ガラパゴス戦略~日本が世界で勝つ価値創出の仕掛け