:NO.72『任天堂 “驚き”を生む方程式』
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任天堂 “驚き”を生む方程式 (単行本)
井上 理 (著)
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[ 6点 ] ※10点満点中
方程式というか、任天堂の歴史書。
だいたいどこかで聞いたような内容だったけど、面白かった。
その中でもキラリと光る"ニンテンドースピリッツ"を垣間見たのが、似て非なるアップルと任天堂のくだり。
宮本専務は、
「アップルとは非常に共通点があるなと思っていて、お客さんがどう反応するかということを予測する力がすごく高い。僕らが自分で高いと言ったらダメなんですけどね。けど、そういうことを結構、意識していて、これは受けるかどうかということに対して、(任天堂もアップルも)非常に敏感に仕事をしていると思いますね。」
と似ているところがあるというものの、
岩田社長は、
「どうすれば任天堂の強みを発揮できるだろう、会社の明るい未来はどうしたら描けるんだろうといろいろやってみたら、結果、人は『任天堂ってアップルに似ているよね』と言ってくださるようになった。でも、うちは娯楽の会社で、アップルはハイテクの会社。やっぱりやり方が違うところは、たくさんある」
と述べている。
任天堂は娯楽の会社。これは山内前社長が岩田社長にバトンを渡す際に、『絶対に異業種に手を出してはいけない。』と言ったことからも、あくまで任天堂のDNAは娯楽である。娯楽とは、つまるところ必需品でないということ。本当に欲しいと思われる商品を作らないと振り向いてもらえないという"危機感"、そして、その分野でメシを食っているんだという"プライド"、任天堂マンの矜恃を垣間見たような気がした。
◆日本のゲーム業界を復活させるには:(1)任天堂・宮本茂氏に聞く | WIRED VISION
http://wiredvision.jp/news/200906/2009061823.html
へー、2008年度、海外売上高比率は過去最高の87.5%。グローバルだねぇ。
◆財務分析.jp
http://www.financial-analysis.jp/
上場企業トップの財務状況は天晴れの一言に尽きる。
- 作者: 井上理
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2009/05/12
- メディア: 単行本
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