:NO.80『「信用力」格差社会』

hiroki-u2009-07-05

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「信用力」格差社会―カードでわかるあなたの“経済偏差値” (単行本)
岩田 昭男 (著)
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[ 7点 ] ※10点満点中

カードビジネスのからくりを知るには読んでおいて損はない1冊。
ブラックカードの中身も書いてあって、野次馬的に読んでて面白い。

で、本書のポイントは、今後日本は、アメリカ型のクレジットヒストリー社会になっていくのかどうか?

そうなった場合、クレジットヒストリーの高い人々はそのメリットを享受し、高くない人は今まで以上にデメリットを被ることになる。このクレジットヒストリーというシステムは、信用調査の効率性という面では、各種信用調査機関の合併、統合が必要になるが、即座に顧客の信用をスコアで計ることができるので、手間がかからない。信用調査コストは金利という名で顧客に跳ね返ってきたが、それがなくなる。一方で、格差の拡大という面ではそれを加速させる装置となり得る。

というようなことが書かれてるが、これ賛成でしょ。スコアが高ければローンを組むのも低金利で借りられるし。格差拡大の問題があるかもしれないとあるけど、問題なのは格差拡大の固定化であって、格差拡大ではないよね。スコアはコツコツとまじめに毎月のクレジット返済を行えば上がっていくし、スコア挽回のチャンスはあるということで。ま、問題と言えば、アメリカの場合で考えると、他国からの移民でカードを持ってないとスコアが上がらない、スコアが上がらないからカードを持てない、みたいな鶏と卵みたいなことが起こっちゃうんだけどね。

アメリカの場合、その他にも問題はあるみたいで、他業界のクレジットスコアの取得が容易なので、勝手にマーケティングの材料にされてるみたい。日本は個人情報保護法があるから大丈夫なのかな。ということで、詳しい人誰か教えて!