:NO.83『7つの習慣』

hiroki-u2009-07-12

************************************
7つの習慣―成功には原則があった! (単行本)
ティーブン・R. コヴィー (著), ジェームス スキナー (著),
Stephen R. Covey (原著), 川西 茂 (翻訳)
************************************

[ 8点 ] ※10点満点中

名著、名著と言われていたのは知ってたけど、なんとなく読まずにきてて、やっとこさ読了。

読んでみて思ったのは、たしかに会社の研修とかで使われてるテキストのいくらかはこの"7つの習慣"のエッセンスが盛り込まれているなと。なにより汎用的で応用が効くし、いわゆる自己啓発、心の在り方みたいな根源的な考え方を勉強することが出来た。

"7つの習慣"という題名だけにそのまんま7つのLifeHuckが盛り込まれているわけだが、個人的に心に留めておきたいのは、P.28〜P.34の"見方があり方を決める"と"原則中心のパラダイム"というパート。

パラダイムを、人格から切り離すことはできない。それは、「どうあるか」は「どう見るか」に直結しているからである。見方を変えれば、あり方も変わる。そして、その逆もしかりである。

そういえば、入社一年目の新入社員の頃、先輩に言われたコトバを思い出した。
「いくら相手のせいでうまく仕事が回らなくても、相手のせいにするな。相手は変えられない。そんなことでいろいろと悩んでもしかたがない。でも、自分ならいくらでも変えられるだろ。」
今思うと、自分の中でパラダイムが変わった瞬間だったのかもしれない。

私の言っている「原則」は難解なものでも、不可思議なものでも、また宗教的なものでもない。この本の中で述べる原則は、ひとつとして限られた宗教や信仰に属するものではない。こうした原則は、すべての宗教、社会哲学、倫理体系の中に見つけることができる。どれも自明であり、私たちの生活の中で実証できるものばかりである。こうした原則、あるいは自然の法則は、人間の普遍的な意識、もしくは両親に属するものである。社会的な条件づけやその原則に対する忠実さの度合いは異なるとはいえ、こうした原則はどんな人の意識の中にも必ず存在している。
(中略)
原則は手法ではない。手法は具体的な活動、あるいは行動である。したがって、ある状況で使える手法が必ずしも別の状況でも使えるとは限らない。二番目の子供を最初の子供と同じように育てようとしたことのある親なら、すぐに分かるはずだ。
手法はある特定の状況においてしか適用できないが、原則は深い基礎的な真理であり、普遍の応用がある。そして、個人、人間関係、家族、あらゆる組織に当てはめることができる。こうした真理を習慣として身につければ、人々は自分が直面している状況に対応できる手法を自分で打ち出すことができるのだ。
また、原則は価値観とも異なる。例えば、強盗団でも価値観を共有することはできる。しかし、その価値観はここで話している基本的な原則とは全く違うものであり、それに相反するものである。原則は、"場所"そのものであり、価値観は"地図"である。正しい原則に価値をおけば、真理ーーー物事のあるがままの知識ーーーを手に入れることになる。

ここでいう原則は、たとえば、正義、公正さ、誠実、正直、人間の尊厳、奉仕、貢献、可能性、忍耐、犠牲、勇気、といった普遍的なものである。そして、原則と自分の持つパラダイムをより一致するようにしていくべきと考えられる。

こういった前提の考え方を深く理解してはじめて、"7つの習慣"に価値を見出すことができるんだと思う。まずは前提の理解に努めたい。

7つの習慣-成功には原則があった!

7つの習慣-成功には原則があった!