:NO.109『ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場』

hiroki-u2009-09-29

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ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場 (単行本)
フィリップ・デルヴス・ブロートン (著), 岩瀬 大輔 (監修), 吉澤 康子 (翻訳)
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[ 8点 ] ※10点満点中

岩瀬さん監修ということもあり、読了。読み物として面白かった。

『ハーバードMBAも、だたの人』と安心させてくれる本でもある。それにしても、著者がHBS卒業しても就職先がないよー、やばいよ、やばいよー、って本じゃないよね。終盤につれて、顕著になってくる。読んでて面白いけど・・・。
(就職活動でグーグルの面接10回も受けて落とされたら、そんな気分になるのかな。)

20世紀後半の経営学の偉大な父ピーター・ドラッカーは、次のように書いた。「雇用主にとって、人材の性格など用がない。雇用というのは、具体的な能力を必要とする具体的な契約である……これを超えるためのいかなる試みも権利侵害である。それはモラルに反すると同時に、プライバシーへの不法侵入であり、職権乱用である。雇用者は雇用主に対して『忠誠心』も『愛』も『やる気のある姿勢』も与える義務はない−−−提供すべきは能力であり、それ以外の何ものでもない」

仕事に対する情熱やモチベーションは自分の内なるガソリンとしては必要だが、それをもって評価したり、されることを期待すべきではないってことか。

でも著者は、就職活動中に採用担当者が口をそろえて「我が社の仕事に情熱を持って取り組むことができるか」と聞いてくることに矛盾を感じている。家庭を犠牲にしても一企業の文化にどっぷり浸かることを求められることに違和感を感じている。これって昨今の日本で流行のワークライフバランスってやつだよね。世界のエリートも同じことで悩んでるんだなと思うとちょっと気が楽になった。

◇ハーバード大院生もお先真っ暗 米法曹界は「就職氷河期」 (1/3ページ) - MSN産経ニュース


P.S ま、週100時間は普通という彼らも↓にはびっくりだろうね。

◇SE 33♂ 会社やめたいんだが・・・・:ハム速

仕事時間が月500時間って、残業340時間ってこと???