:NO.123『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』

hiroki-u2009-11-01

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ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる (単行本)
ジェフリー・A・クレイムズ (著), 有賀 裕子 (翻訳)
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[ 7点 ] ※10点満点中

2005年に亡くなられてからも、彼に関する書籍は出続けているが、本書もそのひとつ。著者がドラッカーへインタビューしたことを中心にドラッカーの思想を振り返る。

おっ、と思ったのは、ドラッカーの理想に近いCEOとして挙げられているのが、アマゾンCEOのジェフ・ベゾスだったってこと。彼がモンスターとは薄々感じていたが、ドラッカーの考えと比較してみると忠実にその考えを実践していて、理想的な経営者という見方もできるんだなぁと思った。

 ①お客様に献身する
 ②長期的な成果こそがすべてである
 ③ウォール街に振り回されてはいけない
 ④何も決められないよりは、たとえ間違っても判断を下したほうがよい
 ⑤将来のためにあえてリスクをとる
 ⑥目標は戦略を映す鏡である
 ⑦戦略的な提携をとおして成長する

とはいえ、彼のモンスターっぷりはやっぱり?。並の経営者じゃ怖くてできないくらいのリスクを抱えて経営してるし。日本で彼くらいのリスクテイカーは、ボーダフォンを無茶苦茶なリスクを取って買収した孫さんくらいかな。

そして、当たり前と言えば当たり前なんだけど、Amazon成長の源泉は、①を愚直に追求していることかもしれない。いち早く商品を届けるために"お急ぎ便"を始めたり、購入する前に内容を確認できる"なか見!検索"を始めたり、などは忠実に?を追求した結果だ。100カ国以上で発売を開始した電子書籍キンドル」も一瞬でも早く商品をお客様の元へ、そう考えると当然の着地点なんだろうな。ま、言わずもがなでリスクも大きいんだけど・・・。

◇アマゾンドットコムの売上推移などをグラフ化してみる:Garbagenews.com
 http://www.garbagenews.net/archives/634009.html

↑8年目にやっと黒字化を達成。②・③・⑤とモンスター並の強心臓を持っていないとやってられません。

◇電子書籍「キンドル」上陸の衝撃:日経ビジネスオンライン
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20091023/207924/

ドラッカーへの旅

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