:NO.140『生命保険のカラクリ』

hiroki-u2009-12-15

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生命保険のカラクリ (文春新書) (新書)
岩瀬 大輔 (著)
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[ 7点 ] ※10点満点中

わかりやすく、ざっと読める。読了。

おいしい話はそうそうありませんよって、基本を忘れるべからす、だね。契約ボーナスが出たとしても、それはあなたの支払った保険料のキャッシュバック。契約満了で満期金が支払われても、それはあなたの支払った保険料のキャッシュバック。バブル時代に契約した異常なほど高い金利でないなら、貯蓄性の商品に手を出す価値なし。

生命保険を理解する上で以下は示唆に富んでいる。これが肝。

もっともよい「保険」となるのは、自身の貯蓄である。貯蓄は保険と違って、資金を自由に引き出せ、使途は制約されない。もちろんすぐにはそんなに大きなお金を準備できないので、いわば「時間を買う」ために保険があるわけだが、これらの社会保障を基礎に、足りない部分を補うのが、民間の生命保険会社の保険商品である。

つまりは、極論すると"貯金があれば生命保険に入る必要はない"ってこと。特に医療保険は思っているほど、いざという時の費用がかからないにも関わらず加入している人が多すぎるって思う。正直、「時間を買う」必要がないのに加えて、コストとリターンが見合ってなさ過ぎるし。

そして、生命保険選び方の結論はあとがきに・・・。

いまの時代、本当にかしこい消費者であれば、来店型の代理店に行って無料でプランを作ってもらい、それを自宅に持ち帰って、割安な通販やネット系で同じ内容の保障をオーダーすることだろう。

おいしいとこ取りすれば、頭使わなくても、いいモノが出来上がるってこと。
そして、ネット生保(ライフネット生命)は拡大していくのであった。

生命保険のカラクリ (文春新書)

生命保険のカラクリ (文春新書)