:NO.25『タオ―老子』

hiroki-u2008-03-23

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タオ―老子 (ちくま文庫) (文庫)
加島 祥造 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480422676/cg0853-22/ref=nosim/
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以前のブッタ本に続いて、老子を読んでみました。
漢文ではなく、訳語による本ですが、著者は訳す際に英訳された老子をかなり読み込んで理解し、それを日本語へ直していると書いているとおり、東洋的であるとか西洋的なといった考え方を超越した宇宙的な思想の深さを感じました。

そういえば、会社に入社した当初、経理情報をイントラネットを介して社内共有しようという試みをしておりました。(一応、今もやってるのかな?)
その時の経理情報の題名が「天網恢々」その日本語訳が以下。

◆ 第73章「天の網」って知ってるかい? ◆

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権力を恐れるなと言ったがね、
しかし恐れないでただ勇敢にやるものは
殺されるよ。
あえて勇敢にしない勇気を持つ者が
生きぬく。
とは言えどちらが
この世を利するものか害するものか、
人間には言えんのさ。
天にある道(タオ)の働きが、
どちらを嫌うかなんて
タオの人にさえ言えないことなんだ。

だいたい天の働きというのは、
ずっとずっと大きいんだ。それは
争いもしないのにいつか勝ってしまう、
頼みもしないのに、やってしまう。
招きもしないのに、いつの間にか来ている。
ゆったりとしているようで、
ちゃんと計画している。
じっさい、
天にあるタオの働きは
大きな網(ネット)みたいなものでね、
目はあらくて、
隙間だらけだが、
大切なものは何も漏らさないんだ。

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あぁ、深いね。天網恢々粗にして漏らさず。そうありたいです。

老子 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%80%81%E5%AD%90

タオ―老子 (ちくま文庫)

タオ―老子 (ちくま文庫)